このページでは、毎月の主な流星群の紹介や観測のためのガイドを掲載しています。
天文回報は2025年11月号をもって通算1000号となりました。
これを記念して、会員の皆さんの思い出&アンケートを特集しました。
2026年会費の納入をお願いします。通常からWeb会員に変更される方は、
アドレスの連絡お忘れなく。
2025年11月18日 0時 東の空 しし座流星群の輻射点位置
(Stella Theater Lite による)
11月中旬のおうし座南・北流星群の輻射点 (Stella Theater Lite による)
11月の流星群ガイド
11月は晴れた夜空も多くなりますが、寒さも本格化します。防寒対策などの備えを十分にして流星観測を楽しんでください。
さて、11月といえば、「しし座流星群」です。2001年の大出現は、忘れることができません。今年の極大(最も多く見られる日)は、11月18日(火)、19日(水)の午前0時~夜明け前。その頃の輻射点は(α=154°δ=+22°)辺りです。上の図のようにししの大鎌(?マークを裏返しにした形)の中にあります。<最初の図をクリックすると拡大されます>23時頃にならないと輻射点が地平線上に昇ってきませんので、0時前にはほとんど見られません。流星を見るときに影響するのは月が空に昇っていることです。今年は20日が新月ですので、月の影響はほとんどありませんので絶好です。しし群は明るい流星が多く、最後に爆発したり、流れた後に「痕(こん)」という白いすじのようなものを残す珍しい現象が見えたりします。
11月を通して最も活発に活動をしているのは、「おうし座流星群」です。この群は南群、北群が存在しています。極大があまりはっきりしないのですが、10月のうちから活発なのが南群で、その極大は11月上旬頃、極大期の輻射点は(α=52°δ=+13°)あたりです。11月になって増加していくのが北群で、その極大は11月中旬頃、極大期の輻射点は(α=56°δ=+22°)あたりです(2つ目の図を参照、クリックで拡大)。赤経が同じあたりですので、できれば2つの輻射点が延長方向に並ばない視野を選ばれることをお勧めします。共によく似たゆっくりとした速さで、時に明るい火球が見られることもあります。
11月の月齢 5日(水):満月、12日(水)下弦、
20日(木)新月、28日(金):上弦
11月の暦象 7日(金)立冬(太陽黄経225°)、
22日(土)小雪(太陽黄経240°)
*輻射点とは、流星がある星座の決まったあたりから四方八方に飛び出すように見える点のこと。実際には点でなく、少し面積があります。その星座の名前をとって〇〇流星群と呼びます。
流星や流星群についての用語の説明は、次のボタンをクリックしてください。
(図はStera Theater Liteを使用)
<会員のみなさんへ>
・天文回報11月号は「会員の部屋」にあります。 通常会員の方もカラーで大きく見られます。
・住所やメールアドレスを変更される方は、早めに
事務局までおねがいします。
・年度途中の会員種別変更はできません。
・初心者用に[スマホで流星眼視計数観測]を
作成、使ってみてご意見をください。
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≪マスコミの皆様へ≫
日本流星研究会への連絡は「お問い合わせ」のページを通してお願いします。素早い対応は難しいかもしれませんが、Web担当より連絡をさせていただきます。
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『日本流星研究会』は、流星天文学の普及と観測・研究の実践、そして会員相互の親睦を図ることを目的とした任意団体で、プロの流星研究者と多くのアマチュア流星愛好家によって組織・運営されています。創立50周年を迎えました。本会への入会を考えてみえる方は、下のボタンをクリックしてください。
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・<掲示板>に書き込みをお願いします。
・時間や出現位置など詳しい情報をお持ちの方は、掲示板のページ内の「日本流星研究会火球報告ボタン」や、<リンク集>の中にある「日本火球ネットワーク」へお願いします。
11月のその他の群の活動
以前から日本の流星観測者は「χオリオン群」(11月オリオン群)と名付けた流星群を11月下旬に観測してきました。この群の極大は、11月27日頃、その輻射点は(α=85°δ=+16°)あたりです。
小欄の担当子のこの数年のTV観測では、コンスタントに出現した「うみへび群」、中旬に目立った「ζかに群」が活発でした。その他、過去には大出現したが、すでに活動停止しているのではないかと思われていた「アンドロメダ座流星群」、突発的な出現を起こす可能性のある「αいっかくじゅう群」など、様々な流星群の活動状況には目が離せません。
・χオリオン群 極大27日頃 RP(93,+15)
・うみへび群 極大15日頃 RP(129,-7°)
・ζかに群 極大10日頃 RP(120,+15°)
流星観測を始めてみよう
今年から流星を見るだけでなく観測をしてみたいという方には、「リンク集」の中にふさわしいHPを紹介しています。下のボタンからどうぞ!
・ 流星の部屋 (内山茂男氏)・・・・・・・眼視観測
・流星電波観測国際プロジェクト(小川 宏氏)・電波
・HRO流星電波観測の速報(杉本弘文氏)・・・・電波
・TV観測:UFOCapture情報交換web(SonotaCo氏)
・望遠鏡観測分科会(殿村泰弘氏)・・・・・・望遠鏡
詳しい眼視観測の方法や報告の用紙などは、「日本流星研究会」のページに観測支援のタブがあり、その中に[眼視観測マニュアル]がありますので、ぜひご活用ください。
(タイトルの流星写真は天文回報2016年5月号表紙 撮影 井上 弘行 氏)
<Last update 2025.10.24>
2024年の12月ふたご座流星群の出現状況 日本流星研究会
天文回報№992(2025-3月号)より
・眼視観測報告より
2024年のふたご座流星群は、極大期がほぼ満月にあたり、最微光星が良くない条件下での観測となりました。13/14日の一晩の観測の平均値としてZHR=約70の出現が捉えられました。
・電波観測報告より
2024年ふたご座流星群の推定ピークは、太陽黄経λ?=262°.03(12月14日6:30)頃と,過去10年平均値(λ?=262°.15)より少し早くピークを迎えました。推定ピーク値は、過去10年平均値AL=4.5に対し、Activity
Level(AL)=6.5と推定され、過去最大の値でした。国内では、ピークの頃のロングエコー数が、過去5年平均と比較すると若干多めに推移しました。特に日本時間で14日は多くなりました。
・TV観測報告より
単点観測による1台のカメラで1夜あたりの撮影流星数からは極大が2024年12月11/12~14/15日にあるようにみえる。TV観測の修正していない生データなのでこれ以上絞り込むことができない。GEMの出現数は、極大を過ぎると激減している。(個人で最も多かったのは、13/14日の354個(総流星数399個)であった)
同時流星は、2024年11月20日~12月16日(UT)の間に1,262個が得られた。この得られた同時流星を軌道計算し、まとめた。同時流星の輻射点、軌道などは昨年のものとほぼ同じで、変化がみられなかった。GEMは活発な出現が続いている。
天文回報№1000(2025年11月記念号)を発行。クリックすると拡大して見られます。
日本流星研究会の会員の方は、下のボタンをクリックして会員の部屋に入ると回報のPDF版をダウンロードすることができます。
皆さんのご意見や観測報告、回報の感想、写真やイラストなどお送りください。次の12月号の締め切りは、11月10日(月)です。
太陽黄経は、日本標準時0時の値、日の出入りは東経135度に近い明石市の時刻です(緯度:35° 経度:N135°)
経度1度東へ行くと日の出・入りは、約4分早くなります。西は反対です。もちろん、緯度、標高によっても少し変わります。 <国立天文台HPより J.2000.0>
日付 太陽黄経 日の出 入り
11月 1日 218.0908 6:20 17:07
11月 2日 219.0909 6:21 17:06
11月 3日 220.0913 6:22 17:05
11月 4日 221.0922 6:23 17:04
11月 5日 222.0936 6:24 17:03
11月 6日 223.0955 6:25 17:02
11月 7日 224.0979 6:26 17:01
11月 8日 225.1008 6:27 17:00
11月 9日 226.1042 6:28 17:00
11月10日 227.1082 6:29 16:59
11月11日 228.1128 6:30 16:58
11月12日 229.1179 6:31 16:57
11月13日 230.1235 6:31 16:57
11月14日 231.1297 6:32 16:56
11月15日 232.1365 6:33 16:55
11月16日 233.1437 6:34 16:55
11月17日 234.1515 6:35 16:54
11月18日 235.1598 6:36 16:54
11月19日 236.1685 6:37 16:53
11月20日 237.1777 6:38 16:53
11月21日 238.1873 6:39 16:52
11月22日 239.1973 6:40 16:52
11月23日 240.2077 6:41 16:51
11月24日 241.2184 6:42 16:51
11月25日 242.2296 6:43 16:51
11月26日 243.2410 6:44 16:50
11月27日 244.2528 6:45 16:50
11月28日 245.2648 6:46 16:50
11月29日 246.2772 6:47 16:50
11月30日 247.2898 6:48 16:49
1例目:7月2日朝に発見火球が目撃された時間帯に外で何かがぶつかったような音を聞き、夜が明けてから玄関のすぐ側の廊下に石が1つ落ちているのを見つけたということです。その日の夜のニュースで隕石の可能性があると知って翌朝、他にもないか探したところ、中庭でもう1つを見つけたそうです。
2例目: 発見地から約1km離れた船橋市内で発見されました。7月22日(水)にアパートの屋根瓦が割れているのが発見され、その修理の際に割れた瓦と一緒に近くの地面に破片が落ちていたといいます。(左写真)
お願いと注意
建物の屋根や壁から大きな音を聞いた場合 や 屋根や壁、ガレージなどに新しい破損が発生している場合には周辺に見慣れぬ石が無いか見ていただけるとありがたいです。*わざわざこの地区に出かけて探すようなことはおやめいただきたいと思います。
もし、隕石らしきものを発見した場合には 地域の博物館・科学館など、あるいは日本流星研究会またはSonotaCo Network(admin@sonotaco.jp)に連絡するようにお願いします。 日本流星研究会へは、このHPの「お問い合わせ」ページからご連絡をいただけるとありがたいです。もし、隕石の写真がとれましたら、HP担当の鈴木の以下のメールアドレスに添付ファイルでいただけるとありがたいです。 (ssshatle@nifty.com)
なお、捜索の際、私有地に許可なく入り込んだりそこから持ち出したり、交通妨害や迷惑行為などをしないようにしてください。また、コロナ禍の時期に不特定多数が集中することをさけるため、SNSヘの公開やマスコミなどへの直接連絡は、おやめいただくようにお願いします。拾われたものは、正式に鑑定して隕石と証明されなければ価値がありません。また、直接手を触れずにビニル袋や白紙などで包み取るようにしてください。なお、この項の内容は、SonotaCOネットワークより提供を受けています。ありがとうございました。 (地図はクリックすると拡大表示されます)
NMS会員の皆様には、今回のことについていろいろお考えがあるのではないかと思います。「会員の部屋」⇒「特集ページ」に過去の隕石関係掲載記事を近日中にまとめていきます。ご意見などは、回報に投稿をお願いします。